四国経済産業局

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平成29年12月28日

四国地域海外展開応援フォーラム in 愛媛を開催しました

~ベトナムを目指して~

地域企業の海外展開の一層の促進や裾野を拡大するためには、企業相互の連携を促進し、海外展開の成功事例などを身近でタイムリーに入手できる場・環境を整えることが重要です。

このため、四国経済産業局では、企業の業種や規模、海外展開の内容や段階を越えて、様々な企業や支援機関が一堂に会する「四国地域海外展開応援フォーラム」の活動を展開しています。

その一環として、愛媛県松山市において「~ベトナムを目指して~」をテーマに、事例紹介を含むパネルディスカッション形式で海外展開事例紹介セミナーを開催しました。

日時・場所
<セミナー>
2017年12月15日(金曜日)13時30分~17時30分
愛媛県美術館 新館1階 講堂
(松山市堀之内)
主催等
主催:四国経済産業局、愛媛県、JETRO四国4県貿易情報センター、
中小企業基盤整備機構四国本部、JICA四国支部
参加者
44名
開催内容
(1)挨拶 13時30分~13時35分
(写真)会場の様子

主催者を代表して、四国経済産業局 岡本国際課長からの趣旨説明や挨拶のあと、講師の方々からベトナムの現地情報や海外展開について事例の紹介がありました。その後、JETRO愛媛貿易情報センター所長 鈴木 隆之氏のコーディネートにより講師を交えてパネルディスカッションを行いました。

(2)現地情報紹介 13時35分~14時35分(60分)
独立行政法人日本貿易振興機構 ホーチミン事務所 コーディネーター 梅田 伸之 氏
(写真)梅田伸之氏の発表の様子
梅田 伸之 氏
コンサルティング・市場調査を事業内容とするマイ・インターナショナル・アソシエイツ(株)の代表取締役社長。コーディネーターとしての実績多数。

ベトナム経済は非常に活性化しており、小売市場規模は2005年を起点として10年間で約7倍に成長した。

ベトナムの小売市場の一般的な構造として、市場の約2割を占めるMT(近代的小売市場)と市場の8割を占めるTT(伝統的小売市場)とに分かれるが、認知度の低い新商品をTT店に納入することは難しく、まずは大規模チェーンストア(スーパーマーケット、コンビニ等)であるMT店から展開を行うことをお勧めする。

ベトナムに法人を設立し、駐在員を置くと、毎月200万円程度の人件費等の経費がかかる。撤退に関しても大きなコストと時間がかかってしまうため、当初は代理店を使った販売を検討することが得策である。

ベトナムでOEM委託加工先を探す場合は、多くの企業と商談を行い、その中から自分に合った企業を選び、パートナーを育てていくという考え方を持った方が良い。

その他、ベトナムで商品販売をした場合の問題点等について、わかりやすく現状を踏まえた説明があり、今後ベトナム進出を目指している企業の参考となる内容であった。

(3)休憩 14時35分~14時45分
(4)事例紹介 14時45分~16時15分(各30分)
[1](株)サクラクレパス専務取締役技術・生産本部長 井上 繁康 氏
(写真)井上繁康氏の発表の様子
井上 繁康 氏
1971年(株)サクラクレパス入社。2000年にゲルインキの開発で特許庁長官賞を受賞。取締役研究所長、常務取締役技術・生産本部長等を経て2014年から現職。

サクラグループの売上急増に対応し、生産能力の増強とコストダウンを図るため、2016年にベトナム工場の新設(2017年11月竣工・稼働開始)を決定した。

進出先にベトナムを選んだのは、中国及びASAEAN諸国へのアクセスが容易であること、部材調達のし易さ、将来的な市場性が高く、安価で質の高い労働力が確保できること等による。

工場建設場所の選定では、自然災害が少なくインフラ整備が良い、日本企業が入居しており経営上の情報交換が可能、優遇税制があることなどを重視した。

海外進出は、社内だけで解決できない課題が発生したが、JETROや商工会議所などの国内支援機関や在大阪ベトナム総領事館に力になっていただきながら、課題の解決に取り組んだ。

[2]ナカシマプロペラ株式会社NAKASHIMA VIETNAM CO., LTD. 社長 山本 晃 氏
(写真)山本晃氏の発表の様子
山本 晃 氏
2012年よりナカシマ・ベトナム社の経営に参画。30年超の海外滞在経験と15年超の海外事業運営経験を持つ。2015年度ベトナム日本商工会副会長兼ハイフォン支部長。

海外展開のきっかけは、日本市場の成長鈍化と海外(特にアジア)の成長である。

中国・東南アジア市場で戦える生産体制を確立するとともに、ASEAN域内の関税障壁撤廃、TPPやRCEPといった経済情勢の変化に対応するために、2005年にグループ初の海外生産拠点としてNakashima Vietnam Co., Ltd(NVC)を創設した。

ベトナムは、安定した政治、仏教国、識字率の高さ等の魅力がある一方、法令が頻繁に変わる、インフラ不足、物価や人件費の上昇といった不安要素もある。

海外展開における課題や問題を解決するためには、進出国の地域社会の融和や会社の知的財産分野管理をした上での技術・ノウハウの移転、拠点の進出国の文化、習慣、宗教への理解が必要である。そのためには即断、即決、即行動のできる肝の座った経営者の派遣と、現地の判断に対する本社の理解が重要である。

[3]独立行政法人工業所有権情報・研修館 海外知的財産プロデューサー 前山 和夫 氏
(写真)前山和夫氏の発表の様子
前山 和夫 氏
国内電気製品製造業で30年間勤務。
米国に約3年間駐在し、米国企業とのライセンス交渉、訴訟対応を担当。

海外知的財産プロデューサーの前山氏から海外展開における知財リスク等について説明がありました。

展示会出展からスタートし、商談・交渉、契約、輸出と進んでいくプロセスの中にも、様々な知財リスクがある。

例えば、両者合意の上で日本語で作成された契約書を、現地企業が自社に有利な内容の現地語の契約書に作り替え、公的手続きを済ませてしまったといったケースがある。

秘密保持契約を結んだ場合であっても開示情報は厳選すべきこと、商標出願が極めて重要であること等、海外展開の成否を左右する知財関連のノウハウや、ベトナムの知的財産事情についても情報提供があり、海外展開を目指す企業にとって、大変参考になる内容であった。

(5)休憩 16時15分~16時20分
(6)パネルディスカッション 16時20分~17時00分(40分)

コーディネーターのJETRO愛媛貿易情報センター所長 鈴木 隆之氏の司会進行により、「海外での生産体制」、「人材確保」、「素早い意思決定」「知財への対応」等について、各登壇者から発言がありました。


(写真)鈴木隆之氏の発表の様子
鈴木 隆之 氏
1997年日本貿易振興会(現日本貿易振興機構)入会。高知貿易情報センター配属後、ラゴス(ナイジェリア)事務所所長、ロンドンセンター所員、産業技術部、アジア経済研究所課長代理を経て、2016 年から現職
(写真)パネルディスカッションの様子
ご講演いただいた講師の方々にパネラーとして檀上に上がっていただきました。
(7)個別相談・交流 17時00分~17時30分(30分)
(写真)個別相談・交流の様子
個別相談や参加者間での交流がありました。
(本発表資料のお問い合わせ先)
〒760-8512
高松市サンポート3番33号 高松サンポート合同庁舎
四国経済産業局 産業部 国際課長 岡本
担当者:大西
電話:087-811-8525(直通)
FAX:087-811-8565

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