第414号(2024年3月28日)
◆メールマガジンin四国知的財産活用推進協議会 第414号(2024年3月28日)◆
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E-MAIL:bzl-s-tizaihonbu@meti.go.jp までご連絡願います。
1. 目 次
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【1】 AI関連技術に関する特許審査事例を追加しました (特許庁)
【2】 知財総合支援窓口 令和6年4月1日(月曜日)の移転について(INPIT)
【3】令和6年度 (初級)知的財産権研修(第1回) ~受講者募集!~(INPIT)
2. 内 容
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【1】 AI関連技術に関する特許審査事例を追加しました (特許庁)
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特許庁では、AI関連技術が様々な技術分野で発展していることに伴い、進歩性、
記載要件及び発明該当性についての判断のポイントを、分かりやすく示すこと
を目的として、AI関連技術に関する事例を作成、公表してきました。
(平成29年3月に5事例公表、平成31年1月に10事例追加)。
今般、「知財推進計画2023」に短期目標として記載のとおり、これまで以上に
幅広い分野において、創作過程におけるAIの利活用の拡大が見込まれることを
踏まえ、令和6年3月13日付けで進歩性、記載要件及び発明該当性に関する事例
をさらに10事例追加しました。
▼詳細はコチラ
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/ai_jirei.html
【2】 知財総合支援窓口 令和6年4月1日(月曜日)の移転について(INPIT)
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INPITでは、中小企業等が抱える様々な経営課題について「知的財産」の側面から解
決を図るINPIT知財総合支援窓口を、全国47都道府県に設置しています。
令和6年4月1日(月)から、運営事業者の変更に伴い、以下県内の窓口の設置場所及び
電話番号が変更になります。ご理解の程よろしくお願いいたします。
【該当窓口】岩手県、茨城県、千葉県、富山県、高知県、佐賀県、宮崎県、鹿児島県
▼詳細はコチラ
https://chizai-portal.inpit.go.jp/news/news428.html
【3】 令和6年度 (初級)知的財産権研修(第1回) ~受講者募集!~(INPIT)
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INPIT(インピット)では、政府関係機関や地方自治体、大学や研究機関等で、
知的財産に関連する業務に従事する職員など(特に知財初学者)を対象とした
(初級)知的財産権研修を開催します。
本研修では、知的財産の基礎知識を習得し、知的財産制度への理解を深めると
ともに、業務遂行に必要な知財マインドの醸成を目指します。
知的財産権全般について学べるカリキュラムとなっており、研修最終日には、
受講者同士のネットワーク作りの場「IP e ラウンジ」も開設しますので、
是非ご活用下さい(自由参加)。
■研修期間:令和6年6月4日(火曜日)~ 6日(木曜日)(3日間)
■開催形態:オンライン(Zoom)
■受 講 料:8,300円(消費税込)
■募集締切:令和6年4月24日(水曜日)17時まで
■主 催:(独)工業所有権情報・研修館(INPIT)
▼詳細はコチラ
https://www.inpit.go.jp/jinzai/kensyu/gyosei/syo/index.html
━━━━━━━━━━━◆◇ 専門家無料相談会情報 ◇◆━━━━━━━━━━━━
1. 知財総合支援窓口専門家常駐相談会のご案内(INPIT)
(独)工業所有権情報・研修館では、四国4県の知財総合支援窓口に、週1回弁護
士、弁理士を常駐させ、知的財産権に関するあらゆるご相談をお受けしていま
す。来訪による相談のほか、電話による相談も可能です。(予約制)
【徳島県】 INPIT 徳島県知財総合支援窓口
【開催日】 徳島県知財総合支援窓口に直接お問い合わせください。
【場所】 徳島市雑賀町西開11-2
▼詳細はコチラ
https://chizai-portal.inpit.go.jp/madoguchi/tokushima/news/cat1091/63.html
【香川県】 INPIT 香川県知財総合支援窓口
【開催日】 香川県知財総合支援窓口に直接お問い合わせください。
【場所】 高松市林町2217-15 香川産業頭脳化センタービル 2階
▼詳細はコチラ
https://chizai-portal.inpit.go.jp/madoguchi/kagawa/consultation/consult_info/
【愛媛県】 INPIT 愛媛県知財総合支援窓口
【開催日】 3月27日(水曜日)、4月3日(水曜日)、5日(金曜日)、10日(水曜日)、17日(水曜日)、18日(木曜日)、19日(金曜日)、23日(火曜日)、24日(水曜日)、26日(火曜日)
【場所】 松山市久米窪田町337-1 テクノプラザ愛媛 2階 201号
▼詳細はコチラ
https://chizai-portal.inpit.go.jp/madoguchi/ehime/consultation/consult_info/
4月5日(金曜日)は、新居浜市一宮町1丁目5-1(新居浜商工会議所)
4月19日(金曜日)は、西条市朔日市779-8(西条商工会議所)
4月23日(火曜日)は、八幡浜市北浜一丁目3-25(八幡浜商工会議所)
4月26日(金曜日)は、宇和島市丸之内1丁目3-24(宇和島商工会議所)
【高知県】 INPIT 高知県知財総合支援窓口
【開催日】 高知県知財総合支援窓口に直接お問い合わせください。
【場所】 高知市布師田3992-3 高知県工業技術センター4階
▼詳細はコチラ
https://chizai-portal.inpit.go.jp/madoguchi/kochi/news/cat/63.html
2. 弁理士無料発明相談会のお知らせ(日本弁理士会四国会)
日本弁理士会四国会では、弁理士による無料の知的財産に関する相談会を行って
おります。ご来訪による相談希望の方は、電話でご予約ください。
★相談時間(13時から16時まで)
https://jpaa-shikoku.jp/soudan/
━━━━━━━━━◆◇ SHIKOKU知財コラム ◇◆━━━━━━━━━━
日本弁理士会四国会 弁理士 小笠原宜紀
日本弁理士会四国会で、会務計画委員会の委員をしております、小笠原宜紀(よしのり)です。私は、愛媛県の四国中央市で弁理士として活動しております。なお、私のホームページ(https://ogasa-pat.com/office-summary/#patent-attorney)にて、自己紹介を行っていますの で、よろしければご覧ください。
さて、最近の知財の時事ネタを一つ。私も大ファンである大谷翔平選手の氏名が、中国で、無断で、アパレル商品を指定して商標登録の「先取り出願」されていることが話題になっていました。
ここで商標とは、自分の商品(サービスでもよい。)と他人の商品を区別するための識別標識のことを言います。自分の商品に使用する商標について商標登録を受けることで、その商品には、自分だけが、登録された商標を使用することができます。そのため、そのまま登録されてしまうと、大谷翔平選手やドジャースは、中国で、アパレル商品(Tシャツなど)に「大谷翔平」と表示できなくなってしまいます。
中国で大谷翔平選手の氏名を商標登録する理由は、高額のライセンス費用や商標権の買取費用を要求することにあると思われます。以前、中国でアップル社の「iPad」の商標権が取られてしまい、アップル社は中国で6000万ドルの解決金を支払ったと言われていますので、今回の中国での出願人は、二匹目のドジョウを狙ったのかもしれません。
では、中国で大谷翔平選手の「横取り商標」に係る商標権が認められてしまうのかと言えば、その答えはおそらくノーです。2017年に、中国の最高人民法院(日本の最高裁に相当)が、有名人の氏名を商標登録できないとする司法解釈を示しました。この最高人民法院の司法解釈により、卓球の伊藤美誠選手の「横取り商標」「伊藤美誠」の登録が無効にされました。伊藤美誠選手の事例と同様に、最終的には、大谷翔平選手の「横取り商標」に係る商標権は認められないと思われます。
「最終的には」と言いましたのは、伊藤美誠選手の事例では、一旦登録になっていますので、大谷翔平選手の事例でも同様に一旦登録になるかもしれないからです。その登録を取り消すためには異議申立や無効審判の手続きが必要となり、大谷翔平選手は、手間や費用について多大な負担を強いられることになります。
大谷翔平選手にとって費用が負担であるかは兎も角、一般的には、登録を取り消す費用に比べて、「先取り出願」される前に出願して権利化しておく費用のほうが結局安くつきます。異議申立や無効審判の手続きの費用が高くつくのに加えて、「先取り出願」された商標登録を取り消した後、また誰かに「先取り出願」されないように、自分で出願することになるからです。
有名人の「横取り商標」に限らず、事業に不可欠な重要な商標については、他人の商標権を侵害し、無用なトラブルに巻き込まれないためにも、ライセンス費用や商標権の買取費用の要求を回避するうえでも、迷うことなく、「先取り出願」される前に出願して権利化しておくことをお勧めいたします。また、日本であれば、情報提供の制度を利用して、「先取り出願」された商標の登録を審査段階で阻止できる場合がありますので、「先取り出願」されてお困りの方は弁理士にご相談ください。
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