四国経済産業局

  1. ホーム
  2. 施策別ページ(一覧)
  3. フードイノベーション(フードテック)
  4. フードテック分野における「価値創造のマーケティング戦略策定」第3回ワークショップを開催しました

フードテック分野における「価値創造のマーケティング戦略策定」
第3回ワークショップを開催しました

四国経済産業局では、四国地域の食産業の価値向上を目的にフードテック支援事業を展開しています。本事業では、価値創造のマーケティング戦略の策定を支援するため、全4回のワークショップと個別面談を実施します。運営は、研究開発から事業創出の伴走実績が豊富な株式会社リバネスと、食領域のエコシステムビルダーである株式会社UnlocXが担い、当局の関連施策とも連携。単なる研修にとどまらず、個の問いを起点とした事業のビジョン構築とマーケティング戦略立案手法の仕組み化に重点をおいています。
これまで、第1回では”自分の問い”を掘り下げ、第2回では、アーリーアダプター視点で“誰にどのような価値を届けるか”を検討しました。今回の第3回では、これらで得られた問いと仮説をもとに、実証・テストマーケティングを見据えたストーリー設計やチャネル選定を行い、マーケティング戦略を仮構築する実践的ワークショップを開催しました。

開催概要

日程
令和7年11月13日(木曜日)13時30分から17時40分まで
開催方法
対面開催
(会場:四国経済産業局(香川県高松市サンポート3番33号 高松サンポート合同庁舎))
講師
  • 株式会社リバネス 執行役員 塚田 周平 氏
    東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻博士課程修了。博士(農学)。設立初期の2003年よりリバネスの運営に参画。実験教室、各種ライティングの実践を積んだ後、アグリ分野の先進技術開発・導入、地域創業エコシステム構築事業の立ち上げを行う。2014年にアグリテックグランプリ、2016年に熊本テックプランター、2018年に岡山テックプランター、2020年にフードテックグランプリを立ち上げ。大手・中堅企業やベンチャー、研究者等との連携による技術開発、事業開発に現場主義でコミットしている。
  • 株式会社リバネス 製造開発事業部 内田 早紀 氏
    早稲田大学院大学 先進理工学研究科応用化学専攻修了、修士(工学)。大学在学時は、食分野のサービスを立ち上げ、大手事業会社での研究開発経験を有する。リバネス入社後、TECH PLANTER フードテックグランプリを運営。食分野に関するベンチャー・研究者・大手企業との幅広いネットワークを有する。また、経営企画室に所属し、自社の広報活動やブランディングを手掛ける。
  • 株式会社UnlocX 取締役 住 朋享 氏
    クックパッドにて6年間、新規事業創出やスマートキッチン関連事業に従事。株式会社シグマクシスが2019年より主催するフードテックイベント「SKS JAPAN」「Foodtech Venture Day」を、それぞれ立ち上げ当初より運営支援。その後同社アドバイザリー等を経て、株式会社UnlocXに参画し現在に至る。スタートアップスペシャリストとして国内外のスタートアップに精通し、カオスマップなどの業界インサイトを発信。東京大学大学院非常勤講師を兼務しスタートアップ流新規事業創出のカリキュラム設計、実施。スタートアップや大企業の新規事業支援実績多数。
主催
経済産業省 四国経済産業局
(企画運営:株式会社リバネス/株式会社UnlocX)

プログラム内容

1.イントロダクション

第1・2回の到達点確認として、これまでのワークを踏まえた各社の進捗や方向性を共有しました。取組方針の策定状況には各社その進捗に差異があるものの、講師陣とのディスカッションを通じて、更なる深掘りが行われました。

(講師:株式会社リバネス 製造開発事業部・経営企画室 内田 早紀 氏)

2.ストーリーデザイン(グループワーク)

まず、PoC(概念実証)の目的(何を確かめたいのか)と、ゴール(どうなったら確かめたといえるのか)を言語としてアウトプットし、届け方の設定に向けたストーリーをつくります。そのうえで、ユーザーの「心が動く瞬間」をキーワードに仮説を立て、どんな反応を「心から欲しい」と感じている状態と定義するかについて検討しました。

(講師:株式会社リバネス 製造開発事業部・経営企画室 内田 早紀 氏)

3.届け方の具体化仮説(グループワーク)

「明確に欲しい」と感じてもらうために、どんな人にどんな体験を提供すべきか、2.で設計したストーリーデザインに基づき、①対象者(明確なユーザー、特にアーリーアダプター像(価値観・こだわり・理想など)) ②文脈・体験設定(どんな状況で・どんな触れ方をしたらユーザーの心のスイッチが入るか) ③評価方法(どんな反応が「心が動いた証拠」か)を具体的に定め、それぞれの検証の方向性をミニピッチ形式で発表しました。参加者からは、ユーザー目線で言語化する難しさを感じる声もありましたが、講師陣からのフィードバックを受けて、考えが深まる様子が見られました。

ワークショップ終了後には、グループを超えた企業間で「とても面白いと思った!」「こんな方法はどうか?」といった活発な意見交換を行う様子も見られるなど、新しい協業に向けた動きも生まれました。
次回は、テストマーケティングや展示会での実証に向けた発信力の強化を目指し、これまでのワークショップで設計した価値創造の成果の発表と、他者からのフィードバックによる表現内容の磨き上げを行います。
(講師:株式会社リバネス 製造開発事業部・経営企画室 内田 早紀 氏)

施設見学会・懇親会

ワークショップの前日には、今年8月に香川県高松市でオープンしたFuntudio(ファンタジオ) Takamatsu -新食文化発信基地-(運営:タニコー株式会社(法人番号/2010701005897))において、施設見学会と懇親会を開催しました。見学中、「食」を起点とした場づくりについて活発な意見交換が行われ、具体的なイベント企画のアイデアも飛び交うなど、今後の食文化発信拠点としてのポテンシャルに大きな期待が寄せられていました。

Funtudio(ファンタジオ)Takamatsu(運営:タニコー株式会社)について

業務用厨房機器メーカー タニコー株式会社が、令和7年8月27日に香川県高松市の商業施設、瓦町FLAG内に新食文化発信基地【Fantudio(ファンタジオ)Takamatsu】をOPEN。
「食文化の発信基地を高松に」をテーマに、瀬戸内海に面した温暖な気象で、独自の食文化を育んできた香川県高松市に設けられた、全ての料理人の想いに寄り添い、料理の未来を共に創り上げるための施設。キッチンスタジオ、シェアレストラン、ショールーム、テストキッチン、EC商品展示コーナーと目的ごとに分かれた5つのエリアで構成され、料理人および料理人を目指す全ての方が利用可能。スキルを最大限に活かした新たな挑戦をサポートする。

担当課

地域経済部 製造産業・情報政策課