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香川高専初、学生ベンチャー!!~AIを活用し、その先の未来へ~

武智 大河さん 株式会社三豊AI開発

田貝 奈央さん Panda株式会社

香川高専詫間キャンパスから2つの学生ベンチャーが誕生しました。株式会社三豊AI開発 代表取締役 武智 大河さん、Panda株式会社 代表取締役 田貝 奈央さんです。人工知能(AI)の技術を活用し、起業したお二人と担当教授にお話しを伺いました。

武智 大河さん、田貝 奈央さん

―まず、お二人の自己紹介をお願いします。

武智さん

株式会社三豊AI開発代表取締役 武智 大河です。送電線の異常検知技術のシステムを作っています。香川高専の電子システム工学科専攻科1年生です。

田貝さん

Panda株式会社 代表取締役 田貝 奈央です。メガネの中に会った人の名刺情報の様なものが表示されるシステムを作っています。香川高専の情報システム工学科5年生です。

―お二人は一言でいうとどんな学生さんですか。まずは金澤教授、お願いします。

金澤教授

私は田貝さんを指導していますが、彼女は入学当時(低学年)からプログラミングコンテストに挑戦するチームに入っていました。授業でも実験・課題でも非常に前向き、チャレンジングで、スマートではないけど、とにかく一所懸命に取り組んでいましたし、周囲を巻き込んで取り組むのが好きで、プロコンのチーム作りでも自分から声かけし、メンバーを集めて、仲間意識を強く持って取り組んでいました。彼女のやる気や前向きさは周囲に波及していたと思います。ちょっと抜けた所やカチカチしていない性格も周りから親しみを持って迎え入れられているようです。

後先考えず、面白いと思ったら、ぶち当たってみる。興味が動かされれば、やってみる。手を挙げる。困った時には周りの友達に手伝って貰っています。人脈、人望、バイタリティを持っている人です。

田貝さん(左)と金澤教授(右)

田貝さん(左)と金澤教授(右)

―三﨑教授お願いします。

三﨑教授

私は武智さんを1年生からロボコンで指導しています。彼は愛媛県出身で、ロボコンをやりたいということで高専に入学してきました。こだわりが強く(同級生や先輩たちと)ぶつかったりすることもあり、どう成長するか心配していましたけど、ロボコンを通じて同級生や先輩らの間で考えながら、チームとして行動する術を覚えて、5 年生までやり通して、チームリーダーとしてうまくまとめ全国優勝まですることができました。彼は問題を自分で抱え込むこと、自信がないと言わないことが欠点だと思います。もう少し解決できない問題は情報共有する、自信が無くてもある程度できるとわかればもう少しつっぱしって、「しもた~。」と言う方がいいのかもしれないかなと思います。そのくらいでないと研究や開発は進みませんから。

武智さん(左)と三﨑教授(右)

武智さん(左)と三﨑教授(右)

―武智さん、田貝さんにお伺いします。

そもそも、お二人のAIに対してのイメージはどういったものだったのですか。AIの技術を知って、AIへのイメージは変わりましたか。

武智さん

AIの広義的な情報しか知りませんでした。普段は弱電系の勉強をしていましたので、AIは情報系のテーマなので、触れることはないと思っていました。AIの世界を知って、ハードウェアに組み合わせて、活用の幅が広がったと思います。

AIは何でもできそうと思われがちですが実はそうではありません。例えば画像解析において人間が見ても判断できないようなことはAIでも判断できません。そこがAIを活用できるかできないかの判断基準になってきます。

田貝さん

プロコン開発中にAIを活用し始めましたが、速度が遅く、AIは役に立たないんじゃないかと思いました。プログラミングを活用して研究をしていますので、それほどAIに対しての敷居は高くなかったのですが、AI技術の勉強をしていくうちに私がAIの使い方を間違えていたことがわかりました。デバイスとの相性であったり、もっとAIを最大限に使える領域があるはずなのに、それを知らなかったんです。

―AIとの出会いはどのようなきっかけでしたか?

武智さん

もともと、送電線の異常確認は人の目で行われていたのですが、東京大学の松尾先生(※1)やマイズム(MAiZM)(※2)との連携、AIサマースクールの行事を経験して、AIを活用できるのではないかというアイデアが生まれてきて、そこにマッチする要件があって、ロボットとAIが組み合わさったという形になっています。

田貝さん

私も松尾先生の講演会に参加し、AI技術を学んだことからです。

―お二人の起業したい気持ちが芽生えたきっかけを教えてください。

武智さん

最初は起業なんて考えもしていません。起業というルートは学校でも教えられていないし、そういう機会もなかったので。

田貝さん

私も松尾先生と出会うまで起業なんて考えたこともありませんでした。そもそも社長になるには会社に入って頑張らないとなれないと思っていたくらいで、そこの仕組みもわからなかったくらいですから(笑)。

※1東京大学大学院松尾研究室

東京大学大学院松尾豊教授の研修室。研究開発・人材育成・社会実装の3つの活動の柱を主軸に、「新技術開発」、「論文・書籍執筆」、「教育」、「コミュニティ形成」、「共同研究」、「ベンチャー創出」の活動を実施。三豊市長と松尾教授が高校の同窓生ということが縁でマイズム(MAiZM)を通じ、三豊市内のベンチャー企業支援を実施。

※2マイズム(MAiZM)(一般財団法人みとよAI社会推進機構)

AI・ディープラーニング技術を活用できる人材を育成すること、それらの技術を使って地域・企業の課題解決を推進することを目的に2019年4月設立。三豊市、東京大学大学院松尾研究室、香川高専が協力し運営にあたる。設立以来、企業・行政機関などからAI活用に関する多数の相談を受けている。
マイズム(一般財団法人みとよAI社会推進機構)の荒脇 健司さん

マイズム(MAiZM)(一般財団法人みとよAI社会推進機構)の荒脇 健司さん

―起業すると決心した理由を教えてください。まずは武智さんからお願いします。

武智さん

起業するということはリスクを被ってでも得られることが大きいと考えたので、今も普通に卒業し就職するよりも充実した時間を過ごせています。ロボコンを通してチームで何かに取り組む楽しさというのは知っていましたし、この経験が活かせるのではないかと感じました。またDCON※では社会に向け自分の技術を発信していく方法も学びました。

※DCON:ディープラーニングコンテスト。

高等専門学校生が日頃培った「ものづくりの技術」と「ディープラーニング」を活用した作品を制作し、 その作品によって生み出される「事業性」を企業評価額で競うコンテスト。

―DCONでの経験が起業を後押ししたのでしょうか。

武智さん

実際に起業をしようと思ったのはDCONの後です。家族は心配していましたが、松尾先生やマイズムの支援があることを伝え、説得しました。DCONでの成績(2位。企業評価3億円、投資総額3000万円の評価)が、自信になりました。今まで頑張ってきたことが評価され、起業へのきっかけになったと思います

DCON(2019年)で準優勝した際の武智さん

武智さん:DCON(2019年)準優勝

―田貝さんはどうでしたか。

田貝さん

私はむしろリスクを考えるより先に興味が色々なところに湧いてしまうタイプだと思います。覚悟以上に「やってみたい!」という気持ちが先に突っ走って、気がついたら起業してて、後ろに戻れなくなりました。

私は家族に「起業したい。」と伝えると「10回やって1回成功するみたいなものなんだから、やってみれば。」とLINEで回答がありました。あまり心配していないようでした。起業について初歩的なところから松尾先生に教えていただき、背中を押してもらった感じです。いざ、会社の登記ができた時には、こんなもんなんだ、簡単だなと思いました。

―会社名に込められた想いを聞かせていただけますか。

武智さん

ベンチャー企業の社名はギリシャ語や格好いい英語が多いのですが、私は三豊地区ということもあり、その名前を聞いた人が何をしている会社かすぐ分かるように直球のネーミングにこだわりました。名刺交換をして時間が経っても相手の方が三豊でAIを開発している会社なんだなと分かっていただけるように。検索もしやすいし。また、お世話になった三豊市から世界へステップしていきたいという思いが込められています。

田貝さん

社名のPanda は動物園のパンダのことです。小さい子からおじいちゃん、おばあちゃんに愛されるパンダのような企業になりたいという思いからです。動物園にいるパンダは木を上ると降りることができないらしいのですが、興味が先走って後戻りできなくなった自分に重ね合わせて、覚えやすいPandaという名前にしました。

武智さん 田貝さん

―お二人の性格の違いが出ていて、おもしろいですね。では、香川高専内における起業支援はどのような状況でしたか。

三﨑教授

起業支援は、今までは学校側で支援することはありませんでした。ただ、私としては、教職員や学生が起業するという活動をずっとやりたかったし、高専の学生が起業するという選択肢はあっていいと思っていました。それが、AIを活用すれば出来るのでは?と気が付きました。東京大学松尾研究室のサポートやマイズムからの支援も含めて起業の下支えをやっているところです。

田貝さん

私は登記の際、マイズムの事務所を無償で貸してくれたことが何よりの助けになりました。寮生なので、家を借りないといけないのかなと困っていたので、学生としては有り難かったです。

―学生ベンチャーの誕生を受け、香川高専内に新たな起業の動きは出てきていますか。

岩本講師

高専生の進路に「起業」という選択肢ができたというマインドは育ちつつあるのではないかと感じます。学生はあんまり自分から起業したいとは言わないんですけどね。

武智さん

興味をもっている学生はいて、僕らの様子を見てどうするか、見定めているところだと思います。

田貝さん

今年の1年生で起業できるから高専に入学したという子がいます。系統が違う人達が出てきて、下から押し上げられるのかなと。3年生位までの学生は私達が失敗したら、学生に専念するということがあるのかもしれませんが、下の後輩が一気に押し上げてくれたら、その人達もどんどん芽が育ってくるのかなと思います。学生の起業への思いというのは絶対的には変わりそうな気がします。

―学生と企業の両立で、ご苦労はありますか。

田貝さん

両立、今はしんどいです。私がしんどかった事を先生に投げていくことで、学校側の支援体制が充実してきたら、もう少し起業しやすい環境に変わっていくと思います。

武智さん

起業したからといって、授業やカリキュラムが軽減されるわけではなく、学校側もバイトの延長扱いになっています。学校側も少子化問題で学生を確保するという観点でうまく連携していけば、学生も学校もメリットがあるんじゃないかと思います。ただ、時間はまだかかると思います。

武智さん、田貝さん

―話は変わりますが、当初はどのような事業計画でしたか。

武智さん

もともと高専の研究室において開発していた送電線点検ロボットがスタートです。ロボットによる送電線の点検は昔からあったんですが、非常に重たいので軽くできないかとか、不便なところを良く出来ないか、といったところから共同研究がスタートしました。

今までは人の目でデータを確認し異常検査をしていましたが、AIを活用し検査者の負担、見逃しエラーの削減を目指しています。また、他にも地域課題を解決するアイデアを出してプロジェクトを進めていこうと考えています。

送電線点検ロボット

送電線点検ロボット

「ディープラーニング」の技術を用いた送電線の異常検出システム

「ディープラーニング」の技術を用いた送電線の異常検出システム

金澤教授

田貝さんは設立したときには何も決まっていない状況でしたね。

田貝さん

そうです。何も決まっていませんでした。私の場合、ビジネスプランがあった訳ではなかったのですが、会社名が決まったら何か大丈夫な気がして。登記して1ヶ月後にAIであおり運転検知をしようかと決まったくらいのスピード感でしたので不安でした。

―AI技術を知って、事業計画はどのように変わりましたか。

田貝さん

当初は、あおり運転検知システムを開発していましたが、ドライブレコーダの映像などが非常に少なく、コスト高感もあって開発を断念しました。今は、その時に試作した物体検知の技術を活かして向かい合った人の顔のデータから顔認証を行い、その人の名前・部署等を表示するシステムの開発を行っています。

また、コロナ禍において、イベント等が中止となる中、オンライン上の読書会でAIを用いて参加者のコメントの盛り上がりからストーリーのどこに興味を持っているかを分析し、次のイベントコンテンツの提案を行うようなことをやっています。

ARグラスを用いたシステムイメージ

ARグラスを用いたシステムイメージ

―AIでの研究開発で心がけていることは何ですか。田貝さんからお願いします。

田貝さん

AIをただ利用するだけで技術に触れることができるよう、難しいところを隠して提供させていただいています。NPO法人やARグラスの利用者が、ただイベントをするだけ、ただ付けるだけでAIの恩恵が受けられる様にし、難しいというイメージを与えない、使い勝手がいい、そうした開発を心掛けています。

―武智さんはどうですか。

武智さん

私の場合も、田貝さんとアプローチ的には似たようなところがあります。例えば、単純にスマートフォンアプリのように手っ取り早く使ってみるといったイメージです。私達が目指しているのは、一般的に大企業が作る複雑かつ大規模なシステムではなく、システムをコンパクトで簡単なものにし、安くて、扱いやすいということを目指しています。

―香川高専としては初めてのAI研究開発ということだったんでしょうか。

三﨑教授

以前から研究していた「ぶどうの糖度測定」のデータ処理がパラメータが多く、普通の方法では出来なくなり、AIの手法の一つにディープラーニングという技術があって、ディープラーニングなら出来るんじゃないかという岩本先生のアイディアからやり始め、ある程度うまくできたことでディープラーニングが使えると思うようになりました。研究室で持ってないデータ処理がディープラーニングで結果が出たのは衝撃的でした。

そのときに既にやっていた送電線点検ロボットが撮影した画像を見ていくうちに、ひょっとしたら送電線の検査判定もAIで何とかできるんじゃないかということになり、研究室でやり始めたんです。東大の松尾先生からいろんなアドバイスをいただいて、DCON に出せるシステムができたということです。

―研究開発は大変だと思いますが、研究開発が行き詰まった時にはどのように気持ちを切り替えられていますか?

武智さん

自分の失敗というのは後に続いて起業する後輩にも影響すると思います。思い通りにいかず落ち込むこともありますが、自分が簡単なことでは諦めてはいけないと奮い立たせています。

また、心というものは一度折れると同じ事では折れないようにできているんです。ロボットコンテストやDCONでそうした強い心が鍛えられたと思います。

田貝さん

プログラムコンテストでは何度も挫折しながらも賞を受賞することができました。この経験を通して心が折れるような出来事の後には良いことが待っていることを知りました。今も思い通りいかないことはたくさんありますが心が壊れない程度に頑張って、だめなら休んで再挑戦するように心掛けています。

全国高等専門学校ロボットコンテスト(2019年)に優勝した際の武智さん

武智さん:全国高等専門学校ロボットコンテスト(2019年)優勝

全国高等専門学校プログラミングコンテスト(2018年)「自由部門」最優秀賞を受賞した際の田貝さん

田貝さん:全国高等専門学校プログラミングコンテスト(2018年)「自由部門」最優秀賞を受賞

―会社を運営するにあたっての課題を教えてください。

田貝さん

企業活動でいえば、学生なので8時40分から16時までは授業で拘束され、その間は営業ができません。ホームページの充実なんかも進めていますが、営業に行けない状況の中で、どこでお客様を見つけてくるかということです。技術を使いたいと思っている人とのマッチングが難しいなと感じています。

武智さん

今、いろんな企業のご意見を聞きながら、問題があれば、修正していくというのが1つ。あと、会社が今後成長していく中で、仲間集めといった話も重要となってくると思っています。そうしたところが今後の課題です。

―今後の目標について教えてください。

武智さん

高度経済成長期に作られた多くのインフラ設備は、老朽化が進んでいるので点検や補修作業が必要となってきますが、そのような作業をする人材が減っている現状があります。インフラ設備の異常検査、寿命を延ばすにはどうしたらよいのかというテーマにはニーズがあると思います。送電線点検技術を生かしつつ、環境インフラに対する事業展開をしていきたいと思います。

田貝さん

イメージとしては眼鏡やコンタクトレンズみたいなもので、人間の生活の少しでも苦手な部分を持ち上げてくれる、提供してくれる、そういうものを提供できる製品作りをしていきたいと思っています。

例えば、熟練の商店の従業員にARグラスを掛けて貰い、そこから顔認証、名前や購入履歴の情報を集約し、その情報についてAIを使うことで新しいアルバイトや外国人労働者の接客に役立てるということです。

また、NPOの活動を通して、ウィズコロナの生活を手助けし、人々を豊かにしていくというのが今の私の目標ですね。

武智さん、田貝さん

―お二人が考えるAIの可能性は?

武智さん

ハードの魅力を上げるためにAIがあると思っています。今までは使ってもらうことを待っていたんですけど、AIを組み入れることによりこちらから良いシステムですよと提案できるのではないかと。そういう意味でもAIはツールとして活用していくべきではないのかなと考えて、チャレンジしたいと思います。

AIも色々種類があって、そういった中で何を使うのか考える必要がある、学びがいがあるテーマです。今後も長く、気合いを入れてやっていきたいなと思っています。

田貝さん

AIを使うだけでこんなに開発が進むのかと思っています。思い通りに進まないことも多いんですけど、研究や周囲の開発、新しいネタ探しの開発が進めやすくなっているなと。AIが技術として発展して良かったなと思っています。

―最後に、香川高専の後輩に向けて一言お願いします。

武智さん

高専の進路は就職がメインとなっていますが、今後起業することが当たり前になってくると思うので、起業も選択肢に入れて、やりたい研究をして、結果起業できたらいいなと思います。

田貝さん

高専生活は5年間あって、その間大学受験もないので、興味があることはとことん試してみて欲しいです。友達、仲間と同じ達成感を得られることができると思います。この技術というものがあり、発信したいと思ったら、良い友達を見つけて会社を立ち上げて欲しいと思います。

左から三﨑教授、金澤教授、岩本講師

左から三﨑教授、金澤教授、岩本講師

―香川高専の将来像について教えてください。

三﨑教授

高専の学生はものを作れるという技術力が高く、高専での共同研究費も大学と比べて、一般的には安いので、中小企業にとってはメリットがあります。高専生が起業することは今後も可能だと思いますが、経営まで十分できるかというと難しいと思います。東大の松尾先生の研究室の学生が起業する年齢よりも高専で起業する学生は若いのでアドバイスしてものを作ることはできても自分で自ら考え設計しものを作るには経験が少ないと感じます。卒業後3年~4年は高専卒の先輩ベンチャーに面倒をみてもらう。面倒見て貰っているうちに新しい技術を研究・開発し、独立して社内ベンチャーを興す。そのベンチャー企業の出資金は雇用主が支払うような仕組みであれば、ベンチャー企業にとってはリスクがなくなる。そういうパターンのやり方が必要ではないかと思っています。 一方で、高専が生き残るには企業から共同研究の仕事を受けて、ちゃんとお金を稼ぐ必要があります。共同研究が実用化し、ビジネスになって、お金が回るようにしなければ高専は生き残れないと思います。高専の学生が起業してそれを製品として売る。その利益で高専とさらに共同研究を進める。こんなサイクルが回れば、高専もベンチャー企業とうまくやっていける。ベンチャーを 実業家に育てる仕組みがうまく機能すると思っています。

武智さん 武智さん 掲載日:2021年3月8日 取材者:J・T