- 業種
- 食品製造業
- 従業員
- 100~300人
- 建物区分
- 工場
- 階数
- 地上1階
- 延床面積
- 7,917㎡
- 空調方式
- セントラル方式、パッケージエアコン
企業概要
「JAえひめアイパックス株式会社」は「JA全農えひめ」のグループ会社であり、県内唯一の食肉センターとして県内で生産された牛・豚を衛生的に処理加工し、安全・安心な食肉を食卓に提供しています。また、コア事業の食肉センターの他に、直営の養豚農場と産直店を経営しており、生産から処理、販売までの事業を行っています。

省エネ推進の「きっかけ」について
平成15年から10年契約で地元の電力会社と自家発電機を利用することで重油価格が一定の価格、現在の価格の3分の1程度の価格で契約をして、食肉処理にかかせない大量の温水を沸かすボイラーの燃料コストの安定化を図ってきましたが、その契約が切れる平成25年6月以降、通常の重油価格、現在の高い重油価格でいままで同様にボイラーを動かすのか、あるいは、この際に重油に頼らず、新たな手法で温水を作るのかの見直しにせまられていました。

省エネ対策について
地球環境に優しい企業を目指す観点から、CO2排出量の削減と重油価格高騰の中、コストを下げることを目的に熱源を電気とするエコキュートを導入することとしました。
その際、今後の重油や電気料金がどのように変動するのか予測がたたないので、そのリスクをヘッジするため、すべてボイラーからエコキュートに切り替えるのではなく、3台のボイラーを2台に減らし、ボイラーとエコキュートを併用してバランスよく活用し、省エネルギー化を図る計画を立てました。
エコキュート導入に関するエネルギー
管理フローについて
エコキュートの導入に当たっては、環境省の補助対象事業であるASSET事業を活用し、平成22年から24年の3ケ年のCO2排出量から年間476トン削減する目標を建て、地球の環境保全に少しでも貢献する会社を目指しました。
効果の検証は、新たに設置したエコサーバーにて電力を管理し、また、少しでも排出量を削減するために清掃作業に温水ジェッターを使用するなど温水の使用量の削減の工夫を行ってきました。
省エネ効果について
CO2排出量は平成23年以降右肩下がりで削減しており、基準排出量となる平成22年から24年の3ケ年と比較し、エコキュート導入後の平成26年度は542トン、15%の削減、原油換算値で比較すると84kL、5%削減しました。
また、燃料コストは、ボイラーのみの場合と比べ、エコキュートを併用することで、年間約1,000万円削減できました。
その他 取り組み
豚カット室の空調について、冷凍機を熱源とするセントラル方式から、個別式の高効率パッケージエアコンに更新することで消費電力の削減を図りました。
今回活用した補助金情報
CO2排出量大幅削減事業設備補助事業(ASSET事業) 環境省
今後の課題と展望について
今回のエコキュート導入による燃料コストの低減とCO2削減の取り組みは、全農グループの経営理念「地球の環境保全に積極的に取り組みます」を姿勢で示したものと思っております。
今後も省エネルギー推進委員会を通して、見える化によるエネルギーの使用量の管理と削減の検討を進め、地域社会に信頼される企業となっていきます。
JAえひめアイパックス株式会社
- 活用した補助金
先進対策の効率的実施によるCO2排出量大幅削減事業設備補助事業(ASSET事業・環境省) - エコキュートとは
一般財団法人
ヒートポンプ・蓄熱センター