- 業種
- サービス業
- 従業員
- 300~500人
- 建物区分
- 店舗
- 階数
- 地上1階
- 延床面積
- 2,481 ㎡
- 空調方式
- 省エネ型室外機
(カセット型・天吊型)
企業概要
株式会社フタガミは、昭和42年11月に設立、ホームセンター・イエローハット・ペットショップ・ダイソーショップ・住宅部・木工部等の事業を多角的に展開し、高知県で活動させていただいております。「高知県になくてはならない企業を目指す」という企業理念を基に、学校のトイレ清掃活動、公園や道路の清掃など、地域に根ざした活動を行っています。

アピールポイント
株式会社フタガミでは、不要な電気使用量の削減対策のため、人的な方法での削減取組、補助金の活用、高効率エアコン・LED照明の導入などを、約30店舗・事業所に対して順次行ってきました。

省エネ推進の「きっかけ」について
株式会社フタガミでは、事務所ごとに設備投資を順次行っており、特にエネルギー消費のほとんどを占めている空調・照明設備を最新の省エネ設備機器へ更新しました。ZEB(Zero Energy Building)を導入することにより、エネルギー消費の状態をモニター画面で確認することができる「みえる化」を図り、PDCAを通じた省エネ管理・省エネ意識の向上に努めたいと考えました。
主な省エネルギー活動内容について
省エネの取り組みとして、ホームセンターブリコ介良店で、補助金を活用した設備更新を行いました。1.既設の空調設備から、省エネ型空冷ヒートポンプエアコンへ更新し、2.照明251台のLED化を行いました。また、3.太陽光発電も利用することで更なる省エネ化を図りました。設備更新の実施後はPDCAサイクルを展開し、4.ZEBを活用することにより、施設区画ごとに記録された消費電力量及び施設全体の電力量・給水量、運転時間の計測値を計画値と比較し、効果の確認を行っています。省エネ効果が認められない場合は、運転管理者、省エネコンサル、メーカー、施工会社等を含めて、収集したデータに基づいて原因を調査・分析し、設定値や制御パラメータ等の調整をしています。調整後は運転データを確認し、必要により改善計画の見直し、継続的な調整・改善を行うことで、より効果の高い省エネ活動を展開しています。
省エネ効果について
改修前と改修後を比較すると、空調の電力使用量を1年あたり約17万kWh(約72%)削減し、照明の電力使用量では1年あたり約1万kWh(約11%)削減しました。また、太陽光発電によって1年間で1年あたり約1万kWhを追加で削減しました。これは施設全体の光熱費では、設備更新の前後で約250万円の削減となります。
今回活用した補助金情報
ただし、以下の交付要件を満たすものであること。
<交付要件>
1.日本国内で事業を営んでいる個人もしくは法人、または地方公共団体等で、当該システム・機器を国内の民生用建築物に導入すること。
2.建物全体の標準年間一次エネルギー消費量(その他負荷を除く)を50%以上削減できること。ただし「エネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断の基準」に準じた性能を満たすものであること。
3.「建物(外皮)性能の向上」として、PAL*を基準値より10%以上低減すること。
4.計測・計量装置、制御装置、監視装置、データ保存・分析・診断装置を含むBEMS装置を導入すること。
5.熱源(冷凍機、ヒートポンプ、冷却塔等)、ポンプ、照明・コンセント等の計量区分ごとにエネルギーの計測・計量を行い、データを収集・分析・評価し、継続して省エネルギーに関する報告及び改善が可能なエネルギー管理体制を整備すること。
6.補助事業の遂行能力(社会的信用、資力、執行体制等が整い、事業の継続性が担保されていること)を有すること。
上限 1年あたり10億円
今後の課題と展望について
株式会社フタガミでは、これまで不要な電気の削減に、まずは自分たちで出来る方法で取り組んできました。補助金を活用し、高効率のエアコン・LED照明の導入などを、継続的に約30店舗で行いました。今回の設備更新においても、他店舗での補助金申請の経験があったため、支障となることはありませんでした。今後もZEBのPDCAサイクルを一つ一つ積み重ね、経験を蓄積していきます。他の事業所への波及効果を図りながら、より一層の省エネを行っていきます。店舗の状況により、蛍光灯からLED照明に変更してきましたが、今後は更なる高効率の照明器具の導入を検討していきたいと考えています。