- 業種
- 製造業
- 従業員
- 42名
- 建物区分
- 工場
- 受賞歴
- 令和3年度エネルギー管理優良工場等四国経済産業局長表彰
企業概要
愛媛県今治市にある同心染工株式会社は、「加工を通じて心豊かなタオル文化を創造する」を経営理念に掲げ1994年に糸染プラントを完成。
糸染めから縫製・仕上げまで一貫したものづくりを行い、産地ならではの高い品質を維持しています。染色には糸から染める先染めと、出来上がったタオル生地を染める後染めがあり、同社は、それぞれの加工から乾燥、断裁といった一連の作業を24時間体制で行っています。

省エネ推進の「きっかけ」について
まずは、機械の老朽化による設備更新をきっかけに、省エネ対応機器の導入を検討したことです。
また、同社では半年に一度、社員が運用改善について提案する機会があり、そこであがった提案の中で良いものを積極的に採用することで、費用をかけずに省エネや経費削減に取り組んでいます。

主な省エネルギー活動内容について1
設備更新においては、工場で排水処理のために使用していた曝気(ばっき)ブロアを、老朽化による更新機会にあわせてインバータ化しました。
曝気(ばっき)ブロアは平成30年度と令和元年度で5台中4台を更新し、インバータ制御しながら交互運転しています。
主な省エネルギー活動内容について2
生地の脱水工程を見直し、新たに脱水機を追加することで乾燥時間を短縮。
これにより、乾燥にかかるガスの使用量を削減できました。
また、社員からの運用改善の提案を採用し、糊付け加工をした糸を乾燥機に入れ乾燥させる工程で、糸や糊の種類ごとに最適な乾燥時間を設定し、過剰な乾燥を防ぐことで、ガスの使用量を削減できました。
省エネ効果について
曝気(ばっき)ブロアの設備更新により、電力削減量は、年間でおよそ123,031kWh、金額にしておよそ123万円の経費削減ができました。
これらの取り組みにより、同社は令和3年度エネルギー管理優良工場として四国経済産業局長表彰を受けました。
今後の課題と展望について
今後も、既存設備の更新機会が増えることから、省エネや経費削減の観点で効率的な設備投資を検討していきます。
また、現場で働く社員からの改善提案を積極的に採用することで省エネ対策に活かし、会社の利益拡大及び社員への還元に繋げたいと思います。
省エネルギーに取り組む事業者へアドバイス
老朽化による設備更新のタイミングでコストを見直したことが、結果的に省エネに繋がったと思います。
また、定期的に現場の意見を聞くことも大切だと思います。
今回の設備更新・運用改善は社員の提案で実現した部分が大きいです。
- 令和3年度エネルギー管理優良工場等四国経済産業局長表彰