省エネ優良事例集2019 l 四国化工機株式会社

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補助金を活用した省エネ設備への更新

省エネ手法キーワード

  • 製造ラインの開発
  • エネルギーコスト削減
  • コージェネレーションシステム
  • ボイラー
  • コンプレッサー
  • 高効率パッケージエアコン
  • LED照明
業種
食品機械・同装置製造業
建物区分
工場

企業概要

四国化工機株式会社は、徳島県に本社を置くメーカーとして、食に関係する「機械・包装資材・食品」の3事業を手掛けています。
主力は液体食品向けの充填包装機の開発を行う「機械事業」であり、牛乳などの紙パックに対応した「屋根型紙容器成型充填機」においては国内トップシェアを誇り、海外においても約50ヵ国以上に輸出しています。
この他「包装資材事業」「食品事業」を加えた3事業の相乗効果が発揮された各種製品によって、食文化の創造や向上に貢献しています。

省エネ推進の「きっかけ」について

当社は、徳島をはじめ、東京、静岡、大阪、兵庫に合わせて8ヶ所に事業所を置き、そのうち、主に大豆加工食品を製造する食品工場では、省エネ法に基づく第一種エネルギー管理指定工場として2工場、第二種エネルギー管理指定工場として1工場が指定されています。
平成16年からの原油価格高騰の影響を受け、特にエネルギー消費が多い食品工場を中心に、工場単位で取り組んでいた省エネ活動を一元化し、効果的なコストの削減に取り組みました。
平成18年には、省エネプロジェクトの新組織を立ち上げ、全社が一丸となって省エネ活動を推進する体制が確立され、今日まで取り組みを継続してきました。

主な省エネルギー活動内容について

当社では、「省エネ推進体制の構築」と「省エネ設備への更新」の2段階に分けて、省エネ活動に取り組んできました。
まず、平成22年から「省エネ推進体制の構築」をスタートし、『省エネを含めたエコ』を切り口とした事業展開について、社長のリーダーシップのもと実行計画書を策定しました。
具体的には、1.製品サービスの展開「環境負荷低減に対応した充填機、包装容器の軽量化・リサイクル対応商品の開発などの環境に配慮した製品開発を実施」、2.生産プロセスの改善「工場設備や生産体制の見直しを実施」、3.制度・習慣「報奨制度に環境改善賞の追加、ゴミの分別や会議資料の削減、クールビズ・ウォームビスの導入などで社員のエコ・省エネ活動に対する意識高揚」等の計画に基づき、関係会社も含めたグループ全体で本格的に取り組みを開始しました。
平成26年度から27年度にかけては、「省エネ設備への更新」による取り組みとして、老朽化が進んでおり、大きくエネルギー効率の改善を見込むことのできる食品工場で、生産設備を中心に設備更新を行いました。
具体的には、1.加熱方式などを変更することで従来機よりも約20%製造エネルギーコストを削減した省エネタイプの絹ごし豆腐製造ラインの開発、2.開発した機器の導入により生産能力が125%向上し、製造時間を短縮できたことによるエネルギーコスト削減、3.コージェネレーションシステムの導入による光熱費の削減、4.省エネルギー性能に優れたボイラーやコンプレッサー等のユーティリティ設備の更新等を行いました。
食品工場で一定の成果が確認できたので、次の段階として、平成29年度から30年度にかけては、1.省エネルギー性能に優れたLED照明、2.高効率な電気式パッケージエアコン等の省エネ設備を導入することにより、身近な職場環境で省エネ化を実施しました。

  • LED照明
  • 屋根の断熱化
  • 高効率空調機

省エネ効果について

本社工場では平成22年のピーク時には契約電力が884kWでしたが、これまでの省エネ対策の成果とデマンド監視装置の設置等による「見える化」の取り組みにより、平成29年には640kWまで下げる事が出来ました。
省エネ設備を導入することにより、本社部門のLED照明・空調機だけでも年間エネルギー使用量を約40%削減し、電力料金を年間約200万円コストダウンすることができました。

  • 省エネ効果について

今回活用した補助金情報

平成30年度エネルギー使用合理化等事業者支援事業(設備単位)
補助対象設備
・高効率照明・高効率空調・産業ヒートポンプ・業務用給湯器・高性能ボイラー
・高効率コージェネレーション・低炭素工業炉・変圧器・冷凍冷蔵設備・産業用モーター
補助率
補助対象経費の3分の1以内
補助金額の上限
1事業当たり3000万円以内

平成31年度電力需要の低減に資する設備投資支援事業費補助金(設備単位)
補助対象設備
・高効率照明・高効率空調・産業ヒートポンプ・業務用給湯器・高性能ボイラー
・高効率コージェネレーション・低炭素工業炉・変圧器・冷凍冷蔵設備・産業用モーター
補助率
補助対象経費の3分の1以内

今後の課題と展望について

今後の課題と展望について

食品工場のAIやIoT化を更に推進し、生産工程に潜むロスを徹底的に排除することが今後の課題です。予防保全で生産設備の停止や性能低下をなくしたり、製品の発注量や在庫を適切に予測管理したりすることで、不良品や歩留り増加・良品ロスなど、それらの製品を製造するために費やされたエネルギーロスを無くしたいと考えています。
そのためには、現在の製品プロセスや設備自体を大きく変えなければなりません。また、これらの技術やノウハウを蓄積し、完成させることで、機械事業のお客様である全国の食品メーカーへ、省エネルギーや省力化の提案ができると考えています。

会社概要
会社名
四国化工機株式会社
住所
徳島県板野郡北島町太郎八須字西の川10番地1
電話番号
088-698-4141
ポイント!
  • 活用した補助金1
    平成30年度エネルギー使用合理化等事業者支援事業(設備単位)
  • 活用した補助金1
    平成31年度電力需要の低減に資する設備投資支援事業費補助金(設備単位)

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