- 業種
- サービス業
- 従業員
- 500人以上
- 建物区分
- 店舗
- 階数
- 地上5階
- 延床面積
- 10,473㎡
- 空調方式
- ヒートポンプマルチエアコン
企業概要
「穴吹エンタープライズ株式会社」は、ホテル、旅館、サービスエリア、ゴルフ場等の運営、指定管理者制度による公共施設運営等を手掛けています。「高松国際ホテル」は1964年東京オリンピックの年に創業、以来、地域の多くの方々に支えられてきました。ホテルは客室数101室、大小6室のバンケットホールを有し、お客様の多種多様な「集い」を「心地よいおもてなし」で提供しています。

省エネ推進の「きっかけ」について
「穴吹エンタープライズ株式会社」では全社を挙げてエコアクション21に取り組んでおり、各施設において目標を設定し、省エネ、廃棄物量削減等を推進しています。この活動の中で、当ホテルの空調設備の改修を進めて来ました。ホテル内の空調設備はすべて空冷ヒートポンプエアコンを使用しています。中でも、宴会棟は25年以上前の空調器の為、短時間に大電力を使用、また、施設全体の電力ピーク時間帯とも重なり、デマンド電力値に大きな影響を与える構造となっていました。平成23年8月におけるデマンド電力は974kWと非常に大きく、電気料金の45%が基本料金という構成でした。この基本料金の削減が急務と判断し、マイクロコージェネレーションシステムの導入、空調設備の改修及び運用の改善に着手する事となりました。

高効率空調設備への更新について
宴会棟空調更新については、設備会社数社より提案を受け検討を行いました。最終的には、躯体の断熱改修も含め、国土交通省「建築物省エネ改修推進事業」に応募し3分の1補助金を受け、設備改修を行い、EHPエアコン5台、GHPエアコン2台を更新しました。
又、デマンドコントローラーも導入し、平成25年・26年と実績調査、運用方法の見直しを重ね、概ね良好な運転体制を構築することができました。
マイクロジェネレーションシステム
導入について
電気エネルギー主体の施設であるため、電力ピークカットは最大の課題となっておりました。そこで、ガス会社 さんの協力を得て、経済産業省「ガスコージェネレーション推進事業」に応募、3分の1の補助金を受け、コージェ ネレーションシステムを導入しました。導入後はガス使用量、発電量、熱供給量を随時把握し、一年目は試行錯 誤でしたが、二年目以降はデータ分析を基に発停制御を実施、空調負荷の少ない時間帯は停止するなど、効率的 な運転管理を実現しております。
省エネ効果について
平成23年度と比べると、電気使用量で28万6千kWh、施設全体の年間総エネルギー使用量は原油換算で58kℓの 削減となりました。課題であったデマンド値は、平成23年8月の974kWから630kWまで削減することができ、 金額にすると、コジェネ運転によるガス料金を相殺しても、年間約310万円削減することができました。
今回活用した補助金情報
推進事業 国土交通省
(※平成27年度) 経済産業省
今後の課題と展望について
弊社は「地域社会に生かされ生きる」企業を目指して努力しています。お客様に満足して頂ける安全で快適な環境を提供できるよう、施設環境の向上と環境負荷に配慮したサービスの提供に努めています。各施設における省エネ化の 遅れている部分の改善に積極的に取組み、省エネ法の削減目標達成に向けて努力して行きます。
- コージェネレーションシステムとは
経済産業省 資源エネルギー庁 - 活用した補助金1
建築物省エネ改修推進事業(国土交通省) - 活用した補助金2
ガスコージェネレーション推進事業(経済産業省)