- 業種
- 公共・医療
- 従業員
- 100~300人
- 建物区分
- 事務所
- 階数
- 地上2階
- 延床面積
- 8,739.23㎡
- 空調方式
- 空冷ヒートポンプチラー、パッケージエアコン
企業概要
「すこやかセンター伊野」は、1階にいの町総合保健福祉センター、2階にいの町立特別養護老人ホーム「偕楽荘」を配置した複合施設であり、いの町の保健・医療・福祉の中核施設と位置づけられています。
当施設では、赤ちゃんから、妊婦、高齢者までのライフスタイルに応じた健康相談や健康診査、障害のある方や高齢者などの在宅介護や施設介護の相談及びサービス提供を効率よく実施しています。

省エネ推進の「きっかけ」について
いの町では、二酸化炭素削減の実現に向けた行動の一つとしてESCO事業による施設の省エネルギー化推進に向けた取り組みを進め、省エネルギー対策の普及を推進しています。そこで、当施設にESCO事業を導入し、民間のノウハウ、資金、経営能力、および技術的能力を活用することによって、省エネルギー化の推進による環境負荷の低減、ならびに光熱水費の効果的な削減を図ることとしました。

ESCO事業とは
ESCO事業とは、ESCO事業者による提供サービスであり、建設費、金利、ESCO事業者の経費などの省エネルギー改修にかかる全ての経費を、光熱水費などの削減分で賄う事業となります。また、ESCO事業者による資金調達を活用する場合は、事業開始初年度から、従来の光熱水費支出以上の経費負担が発生することがなく、同時に省エネルギーを推進し、温室効果ガス排出削減を実現することが可能となります。契約期間終了後の光熱水費の削減分は、全て顧客の利益になるのが特徴です。
ESCO事業の内容について
省エネルギー改修を行ったのが、空調熱源システムの導入、給湯用ボイラーの更新、照明設備のLED化、節水器具の導入、ペアガラス・天井断熱の導入になります。また、現在使用している設備を、調整と運転方法の改善により、大きな省エネルギー効果を実現できるチューニングESCOを実施しました。契約期間は10年で、契約方式はシェアード・セイビングス方式となります。活用した補助金制度は、国土交通省の「住宅・建築物省エネ改修推進事業」で、補助率は3分の1となります。省エネルギー改修にかかった費用が約1億4千万円になり、約2千万円の補助金を受け取ることができました。
ESCO事業導入後の削減効果について
平成27年4月よりESCO事業が開始されます。ESCO事業導入前と導入後を比較すると、エネルギー使用量は約26%削減、二酸化炭素で約34%削減となります。光熱費では1年間で約2千万円の削減が予想されています。
今回活用した補助金情報
(ESCO事業者、リース事業者、エネルギーサービス事業者等を含む)
建物全体におけるエネルギー消費量が、改修前と比較して概ね15%以上の省エネ効果が見込まれること。
エネルギー使用量の実態を把握する計測を行い、継続的なエネルギー管理、省エネルギー活動に取り組むものであること。 等
今後の課題と展望について
各種運転データの分析から、現状の効果を検証するとともに更なる省エネ効果の向上とコスト削減のため、運転管理方法の見直しをESCO事業者と協議を行いながら、適宜実行に移していきたいと思っています。
- ESCO事業とは
一般社団法人ESCO・エネルギーマネジメント推進協議会 - 活用した補助金
建築物省エネ改修等推進事業 (国土交通省)